子ども達は絵本が大好き!ウチの子も例外ではなく、おかげで毎週のように図書館に通うようになった4児の父、ひびパパです
今回オススメするのは、川端 誠さんの「落語絵本」です!
落語?私もよく知らないし、
子どもには難しいんじゃないの?
難しそうに感じるの、わかります。でも!川端 誠さんの「落語絵本」は
設定を理解しやすいように最初に説明があり親切丁寧
内容も子ども向けにわかりやすくアレンジされていて、しゃれ、言葉遊び、噺のオチ、とても面白い!
『クレヨンハウス』より15巻、出版社を替え『カドカワ』より4巻発刊(1994年~2024年3月)されている人気ロングセラーシリーズなんです!
うちの子たちも大好きになってしまい、全巻制覇して、みんなで楽しみました
今回は、厳選したオススメ作品を紹介します!
この落語、聞いたことあるかも⁉簡単なあらすじレビュー付き
ばけものつかい:落語絵本1
人使いが荒いご隠居さんが「ばけものやしき」と噂のお屋敷に引っ越してきたところから物語が始まります
付いてきた奉公人も、ばけものは嫌だと暇を取る(辞める)ことになり、困ってしまったご隠居さん
ばけものやしきの夜には「一つ目小僧」「ろくろ首」「大入道」が現れて・・・ところが
ご隠居さんは怖がるどころか、さも奉公人を扱うように、ばけものに次々に用事を言いつける
ある晩、ばけものが出てこない、見るとタヌキが一匹手をついている・・・はてさて何を言い出す?
化け物に全く動じないご隠居の姿と、最後のオチが面白い!
ばけものなのに、どこか愛嬌のある絵柄も素敵です!
まんじゅうこわい:落語絵本2
暇を持て余した町の男たちが集まり、それぞれ怖いものや嫌いなものを言い合っていると、その中に「世の中に怖いものなどない」という男がいます
問い詰めると、本当はお菓子の「まんじゅう」が怖いというその男
他の男たちは、男をからかうため「まんじゅう」を大量に買ってきて枕元に並べ、目覚めた男は、声を上げて慌てふためきながらも、実はおいしそうに「まんじゅう」を全部食べる
怒った男たちが本当に怖いものは何だ⁉を問うと・・・男は新たな怖いものを言いだしオチがつきます
まんじゅうが怖いという奇妙な設定と、これを利用してまんじゅうを食べる発想、
キレイなオチ、落語って面白いな~と思う作品です
じゅげむ:落語絵本4
男の子が生まれた親が、お寺の住職に名前を考えてもらい、住職は「寿限無(じゅげむ)」という名前を提案します
それだけでは物足りないと思った親は、住職から教えてもらった縁起の良い言葉を全部つけてしまい
「寿限無寿限無五劫のすりきれ海砂利水魚の水行末雲来末風来末食う寝る処に住む処やぶら小路のぶら小路パイポパイポパイポのシューリンガンシューリンガンのグーリンダイグーリンダイのポンポコピーのポンポコナーの長久命の長助」
という、なんとも長すぎる名前に・・・
その後、すくすく育って腕白になった男の子は、ある日、近所の子どもと喧嘩をし、近所の人はたいへんだーって親に知らせに行きますが・・・名前が長すぎて、なかなか伝わりません
そうこうしている間にけんかした2人はどうなった?
長い名前を言い立てるリズムが心地よい!読み聞かせにも向いている作品です
子の幸せを願って名づけに悩む、長い名前でも付けてしまう、そんな親心のある落語です!
ときそば:落語絵本12
舞台は江戸時代の蕎麦の屋台
ある男が蕎麦屋の商品だけでなく店構えから食器までも、さんざん褒めちぎって食べ終わり勘定へ
男は「いくらだい?」と聞き、小銭しかないからと、1枚ずつ出しながら、とあるところで「いま何時だい?」と尋ね、支払いををちゃっかりごまかしていく
それを見ていた1人の男、その手口をそっくり真似しようとしたけど・・・そう上手くいくのかな?
絵本を読みおわった後も登場人物の真似をするこどもたち、この一冊はリピートー間違いなしですね
はつてんじん:落語絵本3
天神の縁日の中でも新年初めの縁日である初天神(1月25日)に出かけようとするお父さんに、お母さんが、いたずら好きで行儀が悪いという、息子の金坊を連れて行くように説得します
お父さんも最初は嫌がりますが、あれを買ってこれを買ってと言わないことを約束に、最終的に初天神に連れて行くはめになります
金坊はあれを買ってこれを買ってと言わない約束を守っていい子にしているからと言って、そのご褒美に綿菓子を買ってとせがみ、お父さんは金坊の悪知恵に呆れながら、綿菓子は甘くて毒だと断ります
カルメ焼きやたこ焼きやお好み焼きも毒だと言って断りますが、とおりがかった凧屋でついに根負けしたお父さんは金坊に凧を買ってあげることに
近くの広場で凧を揚げることになりましたが、なんと凧に夢中になったのはお父さんの方
金坊が凧揚げを代わってとせがみますが……
親子の立場逆転、ユーモラスな会話が可笑しくて、お気に入りの作品です
めぐろのさんま:落語絵本6
江戸時代、庶民が食べる下魚(げうお)とされていた「さんま」を目黒で初めて食べてその味を大変に気に入った殿様が、後日再び「さんま」を食べたいと家来に話しました
家来たちが銚子から新鮮なさんまを取り寄せましたが、殿様に万が一のことがあってはいけないと、油を抜き骨を抜いたりと丁寧に調理し殿様に差し出し、料理を食した殿様が一言・・・
世間しらずな殿様から、ついつい漏れ出てしまう願望がかわいらしい。
最後のオチが決め台詞のようになり、うちの子も大のお気に入りにになりました
「さんまは?」と聞くと欠かさず返してくれるかわいい姿にほっこりしてます
てんしき:らくごえほん/カドカワ
子供だって大人だって「知らないこと」はたくさん
つい知っているふりをしたり適当なことを言ってしまうと、どんどん大変なことになってしまいます
ある日、お医者さまから「てんしきはあるか?」と尋ねられた和尚さん
何のことかさっぱりわからなかった和尚さんですが、つい知っているふりをしてしまいます
お寺の小僧に何のことか調べさせるため「てんしき」を借りてこいと言いつけた和尚さん
でも、「てんしき」について知っているふりをしてしまったのは和尚さんだけではなくて他の大人も知ってるふりをして適当に言い返し、ついに小僧は大人たちの知ったかぶりに気が付きます・・・そこで小僧は・・・
「てんしき」の正体は子どもが大好きな「あれ」です
子ども達のニヤニヤが止まらない!
いどのちゃわん:らくごえほん/カドカワ
正直者の「くず屋(今の不用品の出張買取業)」の清兵衛が、浪人の千代田ぼく斎から仏像を買い取り、細川家の武士・高木に売ったところ、仏像の中に隠されていた大金が出てきて、清兵衛と高木はそれを千代田に返そうとしますが、千代田は受け取りません
そこで、千代田は自分の持つ井戸の茶碗という名器を高木に渡しますが、それがさらに大きな騒動を巻き起こし・・・
千代田と高木の二人のお侍の間に入ってしまった清兵衛さんの困りっぷりにクスっと笑えます
登場人物がみんな正直で優しいので、読後感がとっても心地よいお話です
こちらはちょっと難しい、小学生ならピッタリかも
ひとめあがり:落語絵本13
主人公の八つぁんが褒め言葉を期待して、ご近所の掛け軸を見てまわり、掛け軸について受け答えをしていくお話
「ひとめあがり」とは「一目上がり」のことで、八つぁんが、掛け軸の褒め言葉「讃」を「三」と勘違いしたことがそもそもの間違い、その後掛け軸の褒め言葉が一つずつ数を上げていくと予想した八つぁんが行く先々で引き起こす、何だかズレた褒め言葉・・・最後はどうなる?
言葉(音)の早とちり・勘違いがキモのお話だと思います
漢数字が理解できていない未就学児にはちょっと難しいので、小学生くらいがちょうどいいかなと思いました
作品タイトル一覧~4・5歳向けオススメ作品はこちら~
どの作品も絵柄が優しくて、お話も面白くて、とってもおススメですが、
4・5歳の関心・理解度を考えて厳選した作品にマーカーを引いています!
「昔から語り継がれてきた落語って、やっぱりスゴイな」って関心する作品ばかりです
落語絵本1 | ばけものつかい | 落語絵本9 | そばせい | らくごえほん | てんしき |
落語絵本2 | まんじゅうこわい | 落語絵本10 | たがや | らくごえほん | ごんべえだぬき |
落語絵本3 | はつてんじん | 落語絵本11 | おおおかさばき | らくごえほん | 井戸の茶碗 |
落語絵本4 | じゅげむ | 落語絵本12 | ときそば | らくごえほん | ねこのさら |
落語絵本5 | おにのめん | 落語絵本13 | ひとめあがり | ||
落語絵本6 | めぐろのさんま | 落語絵本14 | かえんだいこ | ||
落語絵本7 | たのきゅう | 落語絵本15 | みょうがやど | ||
落語絵本8 | いちがんこく |
おわりに
正直、落語に全く興味がなかった私ですが、偶然に図書館で落語絵本に出会い、
今では、落語家の方がお話する場に子ども達を連れていってみようと思っている今の自分
些細なことですが、子育てって本当に今までの自分になかった事に気づかせてくれるんだなぁって改めて感じます
親として、子どもと一緒になって成長していきたいですね
今回はこんな感じで
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